この記事で解決できるお悩み
- うちの愛犬がドッグフードを食べないのはなんで?
- ドッグフードを食べない原因はわがまま?
- ごはんを食べない理由はストレス?
- 何日以上ごはんを食べなかったら動物病院に行くべき?
愛犬がドッグフードなどのごはんを食べなくなるととても心配になりますよね。
犬がごはんを食べないと悩んでいる飼い主さんは意外といらっしゃるようです。
愛犬がドッグフードなどのごはんを食べない原因とその対処法をご紹介していきます。
この記事を読むと、愛犬がなぜドッグフードを食べてくれないのか原因がわかり、今後のどう対応したらいいかがわかるようになるでしょう。
ドッグフードを食べない原因11個と対処法
ドッグフードを食べない原因は、病気、わがまま、年齢、ストレス、好みなどいろいろありますが、ここでは11個の原因をご紹介していきます。
一緒に対処法も解説しますので、ぜひお役に立ててくださいね。
ぐったりしていたり、元気がなかったりして、ごはんを食べない日が2日以上続くケースは、すぐに獣医さんに診てもらってください。
体調不良や病気の可能性があります。
また誤飲や熱中症が疑われる場合は、一刻もはやく動物病院につれて行ってください。
命に直結するケースだからです。
それではドッグフードを食べない原因と対処法を順番に見ていきましょう。
飼い主の行動で犬がわがままになっている
犬がドッグフードに飽きることは、基本ありません。
愛犬がドッグフードを食べない場合、フードに飽きたわけではなく、飼い主の行動が原因で犬がわがままになっていることが多いです。
例をあげると、
- 人間の食べ物をかわりにあげる
- 犬のおやつをごはん代わりにあげる
- 勝手に飽きたと判断し、ドッグフードをつぎつぎに変える
などがあります。
このような行動をしてしまうと、「ドッグフードを食べずにいればもっと美味しいものがもらえる」と犬が覚えてしまいます。
飼い主さんが上にあげたようなことを以前にしてきたために、「ドッグフードは食べないけど、おやつは食べる」という悩みにつながっているのです。
また犬にヒト用の食べ物をあげるのはできるだけ避けましょう。
なぜなら、犬にとっては不要な添加物や危険な食品、味の濃い食べ物などがたくさんあり、糖尿病、心臓病、腎臓病などのリスクを高めてしまうためです。
対処法
まずは栄養バランスが取れているドッグフード(総合栄養食)を準備します。
すんなり準備したドッグフードを食べてくれれば、解決です。
犬が食べてくれたことをおやつをあげずに褒めましょう。
しかし上のようにすんなり行くことは少ないと思うので、犬が他の食べものを待ち続けているときは、次のように対応していきましょう。
【用意したドッグフードを10〜20分経っても食べない場合は、片づけて処分する】をごはんの度にくり返します。
やがて犬は空腹に負けて、ドッグフードを食べるようになります。
犬が「このまま待っていてもより美味しいものは出てこない」と学べば、空腹に耐えられなくなり、ドッグフードを食べるようになるのです。
飼い主さんが根負けして、他のフードやおやつを絶対にあげないことが大事なポイントになります。
ドッグフードが好みでない
犬が食べ物のおいしさを判断する材料は、味、におい、質感です。
風味が素朴、食欲がわくにおいがしない、歯ざわりが良くないというようなドッグフードの場合、なかなかフードを食べてくれないことがあります。
これは今までのドッグフードに飽きたということではないので、飽きとはちがう話だと認識しましょう。
また療法食はそれぞれの症状に合わせているため、嗜好性が高い脂肪分が少なくなっています。
そのため、犬からするとおいしさを感じづらく、食いつきが悪くなりやすいのです。
対処法
次にあげる方法を取り入れて、犬が食いつきやすくなるようなドッグフードを提供していきましょう。
オススメ
- ゆるめのお湯でふやかして匂いを強める
- 少し小さく切ったり砕いたりして食べやすくする
- お肉やヨーグルトを少しトッピングしてみる
ドッグフードにトッピングする時はフードとよくかき混ぜることで、トッピングだけ食べる癖は改善されるでしょう。
トッピングもカロリーや栄養があるため、ドッグフードとのバランスを考えながらあげるようにしましょう。
生まれつき少食
ご飯は犬にとって大きな楽しみのひとつですが、とりわけ生まれつきご飯よりも遊びが好きな子や、少食な子もいます。
我が家の犬は食欲旺盛なのですが、知り合いの犬はごはんを食べなくて困っていると聞いたことがあります。
なかでも食が細い傾向にあるのが小型犬で、とくにチワワ、パピヨン、ポメラニアン、トイプードル、ペキニーズなどの種類は少食であると聞きます。
対処法
食べすぎてしまい肥満になったり、消化不良になったりしては心配ですので、少食な犬に無理にたくさん食べさせる必然性はありません。
生まれつき食が細い子には、少量でも栄養価が高いドッグフードをあげてみましょう。
おすすめは、獣医師に愛犬の状態や体型を診てもらい、現状のごはんの量で栄養が十分なのか足りていないのかをチェックしてもらうことです。
運動不足でお腹が空いていない
愛犬は、運動が足りていますか?
運動量が少ないとお腹があまり空かず、ごはんを残したり食べなかったりする場合があります。
猟犬や牧羊犬などの運動量をたくさん必要とする犬種や中型犬・大型犬などは、散歩だけでは動き足りないことがあります。
対処法
元気があり運動不足の可能性があれば、ドッグランで自由に走り回らせてあげたり、大きな公園でロングリードで遊んだりすると、エネルギーの発散ができるでしょう。
ドッグランや大きな公園に行くことが難しいようであれば、お散歩の時間を長くしたり、おもちゃで遊んだりするのをオススメします。
また運動面だけでなく頭脳面でもエネルギーを使うと食欲も安定してくるでしょう。
頭を使うおもちゃを取り入れたり、結んだタオルに餌を入れて探させたりすると、頭を使うのでエネルギー消費になりますね。
子犬の成長期がピークを過ぎた
生後4〜6ヶ月の子犬であれば、いきなりドッグフードへの食いつきが落ちることもあるので、あまり心配は必要ありません。
一定のところまで子犬が成長すると、今まで必要だったエネルギー量を必要としなくなります。
子犬がドッグフードを食べてくれなくなったと感じるのは、「これより多く栄養やエネルギー量は必要ないよ」と体からサインが送られているためです。
しかしながら、子犬の成長が落ちついたことが原因だけとは限りません。
ドッグフードの食べづらさや体調不良、病気が原因のケースもありますので、気をつけましょう。
対処法
成長期が終わった犬であれば、ドッグフードのカロリーや量を徐々に少なくしていきましょう。
体重が減少していなく、1日の基準量を食べられていたら、不安になる必要はありません。
健康のバロメーターであるうんちは毎日きちんと観察しましょう。
ごはんが体質に合わなかったり、量が多かったりする場合は、軟便(柔らかいうんち)になります。
ちょうどいい大便は、つかんでも形が崩れないくらいの硬さで1日1〜2回することです。
シニア犬で代謝や消化の機能が低下している
犬も歳をかさねて老化がすすんでいくと、代謝、消化の機能が落ちはじめます。
それだけでなく運動の量も減っていくため、いままでよりも必要なエネルギー量も少なくなります。
その結果、ドッグフードを食べる量が減ってくることも珍しくありません。
シニア犬になってきたにも関わらず、若いときと同じ量のドッグフードをあげていると、肥満や消化不良になってしまうこともあるので気を付けましょう。
ただ一概にシニア期になってきたことだけが原因ではなく、病気が原因で食欲が落ちていることも多いです。
加齢にともなって消化機能が低くなっていることが原因とは決めつけずに、犬の様子がいつもとちがうと思ったら、獣医さんに相談して診てもらうようにしましょう。
対処法
シニア犬はさまざまな原因でごはんを食べないことがあります。
単に犬がごはんを食べにくいと思っている場合は、次にあげる手段を試してみることで食べるようになる場合もあります。
オススメ
- 犬が噛みやすいフードにする
- シニア期用のフードに切りかえる
- 消化しやすいフードに変更する
- 1回あたりのフードの量を減らして細切れにあげる
- フードの入ったお皿を犬が食べやすい位置や高さにおく
飼い主さんがふだんから犬の体を触ったり、目や口の中を見て体調を確認することで病気やケガなどの早期発見につながることもあります。
また体重や体の状態をチェックするために、シニア犬であればできるだけ年に2回ほど定期検診を受けることをオススメします。
ストレスに感じていることがある
愛犬がストレスを抱えているような仕草、様子、行動などはありませんか?
人と同様で犬もストレスを感じると、食が細くなったりすることがあります。
以下のような出来事が犬にとって強いストレスになってしまいます。
ストレスポイント
- 環境が著しく変わった
- 不衛生な場所にいる
- 周りの音がうるさい
- 苦手、嫌いな動物や人が近くにいる
- ごはんが体質に合わない
- スキンシップが過剰
- 構ってもらえない
- 運動が足りていない
- ドッグフードが度々変わる
ストレスは食欲が落ちる原因になるだけでなく、下痢や嘔吐などの体調不良、吠える・噛む・破壊などの癖にもつながりやすくなるため、気をつけましょう。
対処法
愛犬のストレスの元が何かわかっている場合は、早急に改善をするようにしましょう。
ストレスの原因が思いつかない場合は、病気かもしれませんので、獣医師に相談して診察してもらいましょう。
犬の心や体に負荷がかかっていることや居心地の悪さはないか、犬の気持ちになって考えることで改善点が見つかる場合もあります。
犬の目線になり生活環境を見直し、整えていきましょう。
犬はコミュニケーションがとれる動物で、飼い主さんとのコミュニケーションが少ないとストレスになってしまうため、たくさん取るようにしてください。
1回の食事の量が多すぎる
1回にあげるごはんの量が多すぎてはいませんか?
ドッグフードのパッケージに書かれているのは、大抵が1日の餌の量です。
間違えて1日の量を1回であげてしまう方もたまにいます。
かくいう筆者も勘違いして1日の量を1回であげそうになったことがあります。
あげる前にもう一度チェックしたことで防ぐことができました。
1回のごはんの量が多すぎると、お腹がいっぱいの状態が続いて、次のごはんを食べられないことがあります。
たくさんご飯をあげてしまうと、病気や肥満の原因になってしまいます。
対処法
ドッグフードの袋に書かれている餌の量を目安にして、愛犬にあったドッグフードの量をあげるようにしましょう。
運動が少ない犬の場合や老犬の場合は、袋に書かれた量だと多い可能性もあるので、愛犬の様子をみながら量を調整してくださいね。
口内トラブルを抱えている
犬が口内トラブルを抱えていると、違和感があったり痛かったりするため、ごはんを食べられなくなってしまうことがあります。
例えば
- 食べてもすぐ吐き戻す
- 口臭が強い
- 食べにくそうにしている
- よだれがたくさん出る
などの症状が見られることもあります。
口内トラブルで疑わしい原因の例をあげると、
口内炎、歯周病、歯が痛い、歯がかけた、口の中が切れた、咽頭炎などです。
対処法
犬は口を触られるのを嫌がる子も多く、触れたとしても口内トラブルの原因を特定するのは難しいです。
愛犬の食べる様子がいつもとちがうなど異変があれば、獣医師さんに診てもらいましょう。
歯周病や歯肉炎などのトラブルは、日々のお手入れで防ぐことが可能です。
食事のあとに歯みがきをする、歯ぐきをふく、デンタルガムを噛ませるなどして、歯のトラブルを予防しましょう。
不調や病気になっている
犬が数日ごはんを食べないときの原因は、体調不良や病気が考えられます。
獣医さんに診てもらうまでは、どんな体調不良や病気になっているのか判断できませんよね。
(手術して腫瘍をとり除けました。)
他にも脱水症状や熱中症、誤飲での胃腸ダメージなどがあり、一刻をあらそうものもあります。
対処法
ふだんから病気の予防が大切で、予防されている方も多いと思いますが、防げない病気もありますよね。
2〜3日ごはんを食べなかったら、動物病院で診てもらいましょう。
食欲がない以外にも次のような症状があれば、すみやかに獣医師に相談してください。
例えば
- 下痢
- 嘔吐
- すぐごはんを吐き戻す(吐出)
- ぐったりして元気がない
- ずっと横たわっている
- 痙攣
- 体の震え
- おやつも食べない
- 痩せ細ってきた
日々の中で愛犬の様子やからだを観察したり触ったりすることで、異変に気づきやすくなります。
狂犬病や混合ワクチンは年1回接種し、フィラリア予防も規定どおり行いましょう。
できれば健康診断も毎年受けるといいと思います。
メスで生理の時期である
避妊手術をしていないメスの犬は、生後6〜9ヶ月くらいから生理(ヒート)がきます。
4段階にわかれる生理のうち、最初の「発情前期」とその後の「発情期」になると食欲が落ちやすくなります。
これは卵胞ホルモンの「エストロゲン」がたくさん分泌される影響です。
対処法
ごはんを食べない原因が生理であれば、心配いりません。
自然なことなので、ごはんをコロコロ変えたり、人間の食べ物をあげたりはしないでくださいね。
何日以上ごはんを食べなかったら動物病院に行くべきか?
愛犬がごはんを2日以上食べなければ、獣医さんに相談して診てもらいましょう。
犬はごはんが大好きなのにもかかわらず、食欲がないということは相当なことですので、様子を見ずにすぐに動物病院を受診するべきです。
熱中症の可能性がある場合は、緊急性が高いため一刻もはやく動物病院につれて行ってください。
他にもガンや腎臓病になっている可能性もあり、すぐに受診することで命が救われることもあります。
犬の元気がなかったらすぐに動物病院へ
愛犬がぐったりしていたり、元気がなかったりしたら、できるだけ早く動物病院につれて行きましょう。
病院は大げさだと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、犬にとって毒のあるものを食べていたり、誤飲をしていたりする場合などもあります。
また夏以外の春や秋にも熱中症になる可能性がありますので、夏ではないからと油断せずに、水分補給や温度調整もしてあげてくださいね。