ミニチュアダックスフンドには数えきれないほどの毛色があります。
ケネルクラブ（KC、イギリス）では標準色であっても、ジャパンケネルクラブ（JKC、日本）では標準色ではないカラーもあります。
KCでの標準色も合わせて解説していきます。
ダックスフンドの毛色を大きく分けると、単色、ツートンカラー、混色がありますので、順番に見ていきましょう。
単色
体の色が一色の「単色」をご紹介していきます。
レッドは、ロングヘアー、スムースヘアー、ワイアーヘアー3種共通の毛色です。
レッド
ミニチュアダックスフンドのレッドは、美しい赤茶の単色カラーです。
ダックスの中でも1,2番を争うくらい多い毛色なので、外でよく見かけるかと思います。
単色と言われていますが、オーバーコートで背中やしっぽなどに黒っぽい毛が混じることがあります。
鼻・爪・パッド（肉球）は黒です。
シェーデッドレッドという言われるカラーは、ベースカラーがレッドで、毛先が黒です。
「シェーデッド」は、一本の毛の毛先〜中間の色と中間〜付け根の色にわずかな濃淡があります。
イエロー
ミニチュアダックスフンドのイエローは黄みが強い毛色で、やわらかい雰囲気が出ます。
イメージだとレッドより薄く、クリームより濃い色です。
鼻・爪・パッド（肉球）は黒です。
クリーム
クリーム色は、イエローよりも薄く白っぽい色です。
イギリスのケネルクラブ（KC）では標準色になっていますが、JKC（ジャパンケネルクラブ）ではスタンダード外になっています。
JKCスタンダード外の理由は、メラニンが欠乏する遺伝子が影響し、生まれつき視力が弱かったり、聴覚が悪かったりする確率が高いとされているためです。
ツートンカラー
2色からなるバイカラーの毛色をご紹介していきます。
ブラック＆タン、ブラウン＆タンともにロングヘアー、スムースヘアー、ワイアーヘアー3種共通の毛色です。
ブラック＆タン
ブラック＆タンも人気の色で街中でもよく見かけるでしょう。
ブラック＆タンは、ベースの色が綺麗な黒で、部分的にタンと言われる茶褐色の差し色が入ります。
タンが入る部分は手足、頬、しっぽの裏などです。
もっとも特徴的なのが、目の上にまろ眉のようにタンが入ることで、
ブラックアンドタンだと長いのでブラタンと略したりもします。
鼻・爪・パッド（肉球）は黒です。
ブラック＆イエロー
ブラック&イエローは、ブラック&タンのタンがイエローになった色です。
イエローはタンより色味が薄いため、ベースカラーの黒との濃淡がはっきり出ます。
鼻・爪・パッド（肉球）は黒です。
ブラウン＆タン
ブラウン＆タンはベースが茶色で、頬、手足、耳やしっぽの裏側などにタンが入ります。
鼻・爪・パッド（肉球）はブラタンとは違い、明るめのブラウンです。
チョコレート＆タン
チョコレート＆タンは、ベースの色がチョコレート色で、手足、頬、しっぽの裏などにタンカラーが入ります。
JKCではチョコレート＆タンもブラウン＆タンに含まれますが、イギリスのケネルクラブではチョコレート＆タンが標準色です。
チョコタンと略したりします。
鼻・爪・パッド（肉球）は明るめのブラウンです。
混色
3種類以上カラーが入る「混色」もミニチュアダックスフンドのカラーにはあります。
独特な魅力がある混色を見ていきましょう。
シルバーダップル
シルバーダップルはベーカラーのブラック&タンに、シルバーのまだら模様が入るカラーです。
ダップルとは英語で「斑点」「まだら」「ぶち」などの意味があります。
多くのダップルは左右の目の色が異なるオッドアイ（虹彩異色症）になります。
ダップル遺伝子＝マール遺伝子と呼ばれる遺伝子によって、ベースカラーの黒が部分的に脱色され、シルバーがランダムに入るのです。
オスもメスもダップル遺伝子を持った個体同士で繁殖させてしまうと、先天的に疾患がある子が生まれてしまう可能性が高くなります。
ダップルとダップルから生まれた子をダブルダップルと言いますが、本来は交配させてはいけないカラーです。
そのためダップルの交配は難しく、個体数は少なめです。
ダップルを希望する場合は、きちんと知識があるブリーダーから迎えるといいでしょう。
チョコレートダップル＆タン
チョコレートダップル&タンは、チョコレート&タンにダップル（まだら模様）が入ったカラーです。
イギリスのケネルクラブ（KC）では標準色になっています。
日本ではチョコレート&タン ダップルと言ったりもします。
レッドブリンドル
ブリンドルというカラーは聞いたことありますか？
ブリンドルは英語で虎斑(とらふ)と直訳し、虎の模様のことです。
ベースのカラーがレッドで、濃いめの色のブリンドルが入ります。
鼻・爪・パッド（肉球）は黒です。
JKC（ジャパンケネルクラブ）ではレッドブリンドルをブリンドルと表記しますが、KC（ケネルクラブ：イギリス）ではブリンドルの中でも細かく分かれており、レッドブリンドルと言います。
ブラック＆タン ブリンドル
ブラック＆タンにブリンドル（虎模様）が入っている色です。
タンのところに黒い虎柄の毛が入っています。
ブラック＆クリーム ブリンドル
ブラック＆クリームブリンドルは、ブラック＆タン ブリンドルのタンがクリームになったバージョンです。
クリームのところに虎模様が入ります。
チョコレート＆タン ブリンドル
チョコレート＆タンにブリンドル（虎模様）が入っている色です。
チョコレート＆クリームブリンドル
チョコレート＆クリームにブリンドル（虎模様）が入っている色です。
クリームブリンドル
クリームにブリンドル（虎模様）が入っている色です。
ワイアーヘアー
スムースヘアーやロングヘアーにはない、ワイアーヘアー独特の毛色をご紹介していきます。
ワイルド・ボア
ボア（Boar）は英語でイノシシなので、ワイルド・ボアは野生のイノシシという意味になります。
その名の通りイノシシ色で、ベースの灰褐色に差し色として黒が入っています。
目の上、口まわり、下唇の側面、耳の内縁、前胸、脚、肛門回り、しっぽにタン・マーキングが入ります。
鼻・爪・パッド（肉球）は黒です。
ブラウン・ワイルド・ボア
ブラウン・ワイルド・ボアはワイルド・ボアに似ていますが、ベースの色が茶色になっています。
鼻・爪・パッド（肉球）は黒です。
まとめ
ミニチュアダックスフンドの毛色をご紹介してきましたが、いかがでしたか？
それぞれに魅力がありますよね。
珍しいカラーは先天性疾患がある可能性が高いので、もし検討している場合は、正しい知識があるブリーダーさんからお迎えするようにしましょう。